お子さんの小学校受験を検討中のご家庭は、どのような試験を受けるのか、どんな科目があるのかを知りたいと思います。
小学校受験には、様々な科目や単元があり、それぞれに特徴があります。
科目の内容を詳しく知った上で、受験する小学校に合わせた対策をすることが大切です。
今回は、小学校受験の各科目の特徴や出題内容について解説していきます。
小学校受験の問題にはどんな科目がある?
小学校受験の問題は大きく分けて6科目
小学校受験の問題は大きく分けて6科目あります。
①ペーパーテスト
②行動観察
③巧緻性テスト
④運動テスト
⑤口頭試問
⑥面接試験
どの科目の試験が行われるかは、学校によって異なります。
①ペーパーテスト
特徴
ペーパーテストでは、問題文が音声で読み上げられます。
鉛筆やクーピーを使って正しい答えを選ぶ形式が多いです。
様々な単元がありますが、以下の単元は特に頻出です。
- 数量(数の概念・量の概念)
- 記憶(お話の記憶・見る記憶)
- 思考(ひらめき・直感)
- 言語(聞き取り・話す・語彙力)
- 図形(平面・立体)
- 知識(季節・常識・道徳的判断)
実際に問題を解いての対策も必要ですが、日頃の生活や遊びの中で学べることも多いです。
普段の生活などで、お子さんに学びを促す声かけなどを行うと良いでしょう。
出題内容
各単元で、以下のような出題がされています。
<数量>
数量の単元では、数の概念の理解や、足し算や引き算などの簡単な計算が求められます。
- 枠の中にあるフルーツや動物のイラストの数を答える問題
- 数の増減の結果を問う問題
- 同数ずつ複数人に分ける問題
以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
▶小学校受験のペーパーテスト対策!「数の概念・量の概念」について
<記憶>
大きく分けて、「お話の記憶」と「見る記憶」の2種類です。
「お話の記憶」では、複数の登場人物が出てくる物語文などを聞き、その後で、話の内容についての質問に答えます。
「見る記憶」では、スクリーンなどに絵が10秒ほど映し出された後、絵の内容についての質問に答えます。
記憶の問題の詳細は、以下の記事に載っていますので、さらに知りたい方はぜひご覧ください。
▶【小学校受験】記憶の問題とは?出題意図から対策方法まで徹底解説!
<思考>
思考では、対称図形、迷路、比較といった問題が出題されます。
例えば、以下のような出題があります。
- 複数の迷路のうち、ゴールまで着けるものを選ぶ問題
- 巻きつけられている紐のイラストが複数ある中から、一番長い紐を選ぶ問題
学校によっては独自の形式で出題されることもあるので、過去問も用いた入念な対策が必要です。
<言語>
言語では、しりとりや言葉の使い方を問う問題が出されます。
- 人の数え方に⚪︎をつける (例 : よんひき・ふたり・さんだい)
- 枠内に書かれた複数の言葉を、しりとりができるように線で繋ぐ
数え方など知識的な問題に加え、しりとりのように、文字や音の識別も問われます。
言葉遊びなどを通して、さまざまな言葉に触れておけるとよいでしょう。
<図形>
平面図形と空間図形の2種類があります。
図形を回転や移動させる問題、パズルを解く問題などが出題されます。
慣れないうちは、積み木やパズル、画用紙などを使って、遊びながら図形への理解を深めるのが良いです。
<知識>
この単元では、主に一般常識についての理解が問われます。
動物や植物の名前、バスや電車に乗るときのマナー、マスクの付け方などが出題されています。
何か特別な対策をするというよりは、日常生活の中で学ぶのがおすすめです。
間違った常識やマナーは、その都度注意しましょう。
ペーパーテストについては、以下の記事でも解説されているので、合わせてご覧ください。
▶【小学校受験】ペーパーテストの頻出単元や対策方法を徹底解説!
②行動観察
特徴
行動観察の課題は、「自由遊び」「集団課題」「対戦ゲーム」「真似・模倣遊び」などがあります。
行動観察は、基本的にはグループで行われるので、課題そのものを行う能力だけでなく、社会性やコミュニケーション能力も必要です。
出題内容
<自由遊び>
部屋にある道具などを使って自由に遊びます。
活動の指定が少ない分、社会性やコミュニケーション能力など、集団内での振る舞いが重要視されているでしょう。
<集団課題>
特定の課題にグループで取り組みます。
単に課題が達成できるかだけでなく、協調性が評価されています。
<対戦ゲーム>
じゃんけんなど、他のお子さんと対戦型のゲームをします。
勝ち負けに対する振る舞いなどが大切です。
<真似・模倣遊び>
試験官の動きや姿勢を真似する課題が出ます。
きちんと指示を聞いて正しい動きができているかを見られています。
行動観察の評価ポイントや対策方法については、以下の記事をご覧ください。
▶小学校受験の行動観察とは?行動観察を行う意図から対策方法まで徹底解説!
③巧緻性テスト
特徴
巧緻性テストは、お子さんの手先の器用さを見るために行われます。
工作や折り紙などの課題を行います。
巧緻性は一朝一夕に身につくものではないので、日頃の生活や遊びの中で鍛えることが大切です。
出題内容
巧緻性テストの課題例としては、以下のようなものがあります。
- 工作
- 折り紙
- 塗り絵
- 豆つかみ
学校によって出題される課題は異なりますが、手先の器用さや丁寧さを見るという目的は共通しています。
巧緻性テストについて、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
▶【小学校受験】巧緻性テストとは?出題意図から対策方法まで徹底解説!
④運動テスト
特徴
運動テストは、運動能力や指示を聞く力を測るために行われます。
個別の場合と集団の場合があるようです。
公園や街の遊び場などで運動をして、年齢相応の運動能力は身につけておきましょう。
出題内容
縄跳び、ダンス、リズムジャンプ、ボール遊びなどが頻出の課題です。
課題の達成度だけでなく、課題に取り組む姿勢や待ち時間の態度なども評価対象に入っている場合が多いです。
できないからといって諦めたり拗ねたりせずに、最後まで一生懸命取り組むのが大切です。
運動テストの評価ポイントや対策方法についてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
▶【小学校受験】運動テストとは?頻出種目や対策方法、見落としがちなポイントまで解説
⑤口頭試問
特徴
口頭試問とは、面接官がお子さんに質問を行う口述の試験です。
他の試験と異なる点として、面接官とお子さんの1対1で行われることが挙げられます。
人前で話す経験などを通じて、口頭で答えることに慣れておく必要があります。
出題内容
基本的な質問としては、以下のようなことを聞かれる場合が多いです。
- 名前
- 通っている園名
- 年齢
こうした基本的な質問にははっきりと答えられるようにしましょう。
また、学校によっては以下のような課題もあります。
- イラストを見て、人物の気持ちを答える
- 友達とけんかしたときにどうするかなど、自分の意見を答える
自分の考えをしっかりと話す力が求められます。
口頭試問の対策や評価のポイントについては、以下の記事もご覧ください。
▶【小学校受験】口頭試問とは?評価のポイントや対策方法まで徹底解説!
⑥面接試験
特徴
面接試験の形式は主に4種類あります。
・お子さんのみの面接
・保護者のみの面接
・お子さんと保護者の面接
・集団面接
学校によっては、事前に志望理由書などを提出し、その内容をもとに面接が行われることもあります。
出題内容
面接では以下のような内容を聞かれることが多いです。
<お子さん>
・通っている幼稚園の名前を教えてください
・お誕生日を教えてください
・お家では何をして遊ぶのが好きですか
<保護者>
・本校の志望理由を教えてください
・お子さんの長所と短所を教えてください
・緊急事態が起きたとき、どのような手段で、どれくらいの時間で学校にくることができますか
面接試験の対策についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
▶小学校受験の面接試験とは?重視されるポイントやマナーを解説!
小学校受験の対策はどうする?
日常生活の中での対策を土台にしつつ、入念な対策をしよう
紹介してきたように、小学校受験には様々な科目があります。
これら全てに、多くの時間を割いて個別の対策をすることは、お子さんの負担も大きく、現実的ではありません。
そこで大切になってくるのが、日常生活の中での対策です。
小学校受験の各科目に必要な能力は、普段の遊びやお手伝いの中で、ある程度伸ばすことができます。
普段から、お子さんの学びや気づきを促すような声かけ等をしてあげることが重要です。
その上で、さらに、学校に合わせた対策や独自の問題形式への対策など、入念な対策をすることが大切になります。
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まとめ
今回は、小学校受験の各科目の特徴と出題内容について解説しました。
小学校受験では、大きく分けて以下の6つの科目があります。
・ペーパーテスト
・行動観察
・巧緻性テスト
・運動テスト
・口頭試問
・面接試験
それぞれの科目について、日常生活を土台としつつ、お子さんの特性や志望校の傾向に合わせた対策が必要となります。
家庭内での対策に不安がある方は、私立小学校専門塾などで対策していきましょう。
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