2桁のかけ算を解くとき、どうやって解いていますか?
おそらく、大半の人が筆算で解いているでしょう。
実は、2桁のかけ算は暗算で簡単にできてしまうんです。
この記事では、インド式計算法と呼ばれる暗算方法について、詳しく解説します。
インド式計算を使えば、算数に触れたてのお子さんでも簡単に2桁のかけ算ができるようになるでしょう。
インド式計算法とは?

数学力が高く、世界でも活躍するインド。
そこで使われるインド式計算法とはいったいどんなものなのでしょうか。
インド式計算法を身に付けるメリット・デメリット
メリット:2桁の掛け算が暗算でできる
2桁の掛け算は、ほとんどの人が筆算で解きます。
しかし、インド式計算を使うと暗算で解くことができます。
紙とペンがなくても、その場でさっと解けるようになるのはメリットと言えるでしょう。
デメリット:慣れるまではミスが多くなる可能性も
インド式計算法は、頭の中で考えるうえに、式によって上手く使い分けなければならないため、勘違いやミスのリスクもあります。
それに比べて筆算は、紙に書いて決まったやり方で計算できるので、丁寧にやれば非常に確実な計算方法です。
お子さんにインド式計算法を教えるべき?
インド式計算法は、魅力的な暗算方法ですが、お子さんに教えるべきなのでしょうか。
インド式計算法によって、暗算ができるようになって、数学に興味が出たら理想ですよね。
しかし、上手く使いこなせるとは限りませんし、場合によっては他の計算方法の習熟に影響が出るなど逆効果になってしまいます。
インド式計算ばかりを使うと、途中計算がないことによるミスが増える可能性もあるため、まずは基本の筆算を身につけていくことをおすすめします。
インド式計算法の主なやり方

インド式計算法をわかりやすく理解するには、図の面積のイメージが効果的です。
代表的な5つのパターンを取り上げて説明します。
①19×14
まずは、十の位でくくって考えるやり方です。
インド式計算法の基本の考え方です。
例として、19×14を考えてみましょう。
まず、19を10と9、14を10と4に分けて考えます。
イメージ図は以下です。
ここで、青い部分の面積は19×10+10×4だから、(19+4)×10=230
そこに、黄色い部分の面積 9×4=36を足します。
よって答えは、(19+4)×10+36=230+36=266
ちなみに、ひっくり返して14×10+10×9としても、(14+9)×10+36=230でやはり答えは230になります。
一般化すると、十の位が同じ数同士のかけ算は、
{(一方の数)+(他方の数の一の位)}×(十の位の数×10)+(一の位の数の積)
<例>
- 13×15=(13+5)×10+3×5=180+15=195
- 17×14=(17+4)×10+7×4=210+28=238
- 25×27=(25+7)×20+5×7=640+35=675
- 32×34=(32+4)×30+2×4=1080+8=1088
②27×23
次に、十の位が同じで、一の位の数の和が10になる場合を考えます。
例として、27×23を考えましょう。
ここで、青い部分の面積は、20×20=400
緑の部分の面積は(3+7)×20=200
ここでは一の位の数の和が10になる場合を考えているので、緑の面積は常に 十の位の数×100 になります。
よって青と緑の面積の和は、20×(20+10)=600
ここに黄色の面積 7×3=21を足します。
よって答えは、20×30+7×3=600+21=621
一般化すると、十の位が同じで一の位の数の和が10になる数同士のかけ算は、
{(十の位の数)×10}×{(十の位の数)+1)}×10+(一の位の数の積)
<例>
- 34×36=30×40+4×6=1200+24=1224
- 47×43=40×50+7×3=2000+21=2021
- 61×69=60×70+1×9=4200+9=4209
③62×42
次に、十の位の数の和が10で、一の位が同じ場合を考えます。
例として、62×42を考えましょう。
ここで、青い部分の面積は60×40=2400
緑の部分の面積は(60+40)×2=200
十の位の数の和が10になる場合を考えているので、緑の面積は常に (一の位の数)×100 になります。
ここに黄色の面積 2×2=4を足します。
よって答えは、60×40+200+2×2=2400+200+4=2604
一般化すると、十の位の数の和が10で、一の位が同じ数同士のかけ算は、
{(十の位の数の積)+(一の位の数)}×100+(一の位の数の積)
<例>
- 36×76=(3×7+6)×100+6×6=2700+36=2736
- 43×63=(4×6+3)×100+3×3=2700+9=2709
- 78×38=(7×3+8)×100+8×8=2900+64=2964
④34×26
次に、十の倍数から、ある数を足したものと引いたものをかける場合を考えます。
つまり、(◻︎0+☆)×(◻︎0−☆)のパターンです。
◻︎、☆にはそれぞれ1〜9の文字が入ります。
例として、34×26を考えましょう。
このとき、◻︎→3、☆→4で、(30+4)×(30−4)です。
赤枠の面積は、30×30=900です。
求めたいのは青の部分の面積なので、緑の部分を黄色の枠の場所に移動させましょう。
すると、緑色の部分は、30×4であるのに対し、黄色の枠は26×4で、4×4=16だけ余分に大きいことがわかります。
よって、青い部分の面積は、赤枠の面積から4×4=16を引いたものです。
答えは、30×30−4×4=900−16=884
一般化すると、(◻︎0+☆)×(◻︎0−☆)の計算は、
◻︎×◻︎×100−☆×☆
<例>
- 63×57=3600−3×3=3591
- 22×18=400−2×2=396
- 41×39=1600−1×1=1600−1=1599
⑤97×98
最後に、100に近いもの同士のかけ算を考えましょう。
例として97×98を解きます。
97×98は、計算しやすい100×100から、赤色の枠と黄色の枠の部分を引いて計算します。
赤色の枠の面積は、3×100=300で、黄色の枠の面積は2×100=200です。
しかし、この二つを100×100から引くと、右下の四角形 3×2の部分を重複して2回引いたことになります。
そこで、3×2を足します。
よって答えは、100×100−(3+2)×100+3×2=10000−500+6=9506
一般化すると、100から◻︎を引いたものと100から☆を引いたもの同士をかけると、
10000−(◻︎+☆)×100+◻︎×☆
97=100−3、98=100−2 なので、上の例では、◻︎→3、☆→2 となります。
<例>
- 96×98=(100−4)×(100−2)=10000−600+8=9408
- 97×99=(100−3)×(100−1)=10000−400+3=9603
まとめ

数学の水準が高く、IT業界などでは世界でも大活躍のインド。
そんなインドで生まれたインド式計算法をご紹介しました。
インド式計算法は、2桁のかけ算を暗算で計算するのに非常に有効なやり方です。
図をイメージしながら考えると、式の意味を理解することができます。
今回ご紹介した5つのパターンは以下の通りです。
- 十の位の数が同じもの同士のかけ算
{(一方の数)+(他方の数の一の位)}×(十の位の数×10)+(一の位の数の積) - 十の位が同じで、一の位の数の和が10になるもの同士のかけ算
{(十の位の数)×10}×{(十の位の数)+1)}×10+(一の位の数の積) - 十の位の数の和が10で、一の位が同じもの同士のかけ算
{(十の位の数の積)+(一の位の数)}×100+(一の位の数の積) - 十の倍数から、同じ数を引いたものと足したもののかけ算
(◻︎0+☆)×(◻︎0−☆)=◻︎×◻︎×100−☆×☆ - 100に近いもの同士のかけ算
(100−◻︎)×(100−☆)=10000−(◻︎+☆)×100+◻︎×☆
どれも、十の位と一の位を分けて考えるという点で共通しています。
2桁のかけ算を暗算で解いて、周りと差をつけましょう。