日本女子大学附属豊明小学校はどんな学校?学校生活から入試情報まで解説!

日本女子大学附属豊明小学校は、東京都文京区にある女子校です。

創立から約120年の非常に歴史ある学校です。

創立以来「信念徹底・自発創生・共同奉仕」という三綱領が大切にされており、これらに基づいた教育が実施されています。

当記事では、そんな日本女子大学附属豊明小学校の学校生活や入試方法について、関西圏の私立小学校入試に実績のあるTAMが解説していきます。

日本女子大学附属豊明小学校の基本情報

■住所
〒112‐8681

東京都文京区目白台1丁目16‐7
TEL:03-5981-3800

公式サイト:日本女子大学附属豊明小学校

交通情報

  • JR 山手線「目白駅」より 徒歩約15分

日本女子大学行き 都営バス【学05】
「目白駅前」乗車:バス停(2)
「日本女子大前」下車:バス停(5)より約5分

新宿駅西口(白61)または ホテル椿山荘東京行き 都営バス【白61】
「目白駅前」乗車:バス停(1)(3)
「日本女子大前」下車:バス停(4)より約5分

  • 東京メトロ 有楽町線
    「護国寺駅」(4番出口)より 徒歩約10分
  • 東京メトロ副都心線
    「雑司が谷駅」(3番出口)より徒歩約8分

基本情報

経営日本女子大学
共学・男女別女子校
児童数1学年114名
制服あり
給食あり(週3回・週2回はお弁当持参)

教育理念・教育方針

豊明小学校には三綱領と呼ばれる、以下の3つの言葉が掲げられています。

①信念徹底

②自発創生

③共同奉仕

この三綱領は創立者である成瀬仁蔵が書いた言葉で、幼稚園から大学までの合言葉となっています。特に、以下が豊明小学校に置ける理想の児童像3つです。

①一生懸命がんばる子

②自ら進んで行動する子

③みんなと力を合わせ協力する子

これら3つの教えをベースとして、一貫教育の中で豊かな人間性を育み、世界の平和に貢献できる人間を育てるための努力をされています。

日本女子大学附属豊明小学校のカリキュラム

日本女子大学附属豊明小学校では「実物教育・日記指導・奉仕部活動」という3つのカリキュラムが特徴的です。以下3つを紹介していきます。

実物教育

「実物に接して実際の境遇を作り、学ぶこと」です。豊明小学校ではこの考えに基づいて、実験・観察のカリキュラム、校外学習の実施、演奏家や海外の方の招待などの機会が充実しています。

子どもの心に響くものを、実際に触れられるように教職員が用意しています。

日記指導

日本女子大学附属豊明小学校では、6年間日記を書き続けます。低学年では絵日記から始まり、日常の中で感じたことを毎日つづっていきます。

中学年では低学年のころよりもより詳細に日々の出来事を記述できるようになります。

友達との出来事や心が動かされた場面などをつづることで、毎日を大切に過ごしたいという気持ちが芽生えるようになるはずです。

高学年になると、楽しかった、嬉しかった出来事だけでなく、悲しかったこと、辛かったことを書くようになるそうです。

教師は日記を通じて生徒の心の変化を追いながら、6年間が宝物になるようにサポートしていきます。

奉仕部活動

三綱領にもある「共同奉仕」の精神に基づいて、児童全員が気持ちよく過ごすことができるように奉仕部活動が行われています。

4・5・6年生の生徒が7つの班に分かれて、月一回の部会での話し合いや活動、日常的な当番活動を縦割りで行います。

秋の運動会では奉仕部競技(大繩・リレー)が実施されるため、休み時間に練習をおこなうそうです。低・中学年の児童は、高学年のアドバイスや声かけを見て学びを深めます。

日本女子大学附属豊明小学校の学校生活

児童会活動

児童委員会は4年生以上の児童による議長団や児童委員、奉仕部総部長で組織されています。

学期ごとの目標を決めて発表する学内活動だけでなく、社会に目を向けたボランティア活動も実施しているそうです。委員会に所属する児童を中心として全生徒に呼びかけながら、自治の精神を育んでいるそうです。

クラブ活動

5年生以上の児童がクラブ活動に参加します。以上のようなクラブ活動が実施されているようです。

毎年これらのクラブが実施されているわけではなく、児童の興味により、年度によって実施されるクラブが変化します。

日本女子大学附属豊明小学校の年間行事

菅平スコレー

5年生は菅平での共同生活をおこないます。友人だけでなく自分自身の新たな発見のきっかけとなります。新しいクラスの友達と助け合い、さらには現地の方との交流を通して自然の興味深さ・素晴らしさを学ぶそうです。

現地の自然に親しむグループ活動や、トレッキング体験もおこないます。

軽井沢夏の学校

6年生は7月中旬に軽井沢で3泊4日の共同生活をおこないます。児童は、豊明小学校創立と同年に夏季寮として開設された三泉寮で過ごすそうです。

豊かな自然の中で友人や先生と生活しながら小学校6年間を振り返り、小学校生活最後の思い出を作ります。

日本女子大学附属豊明小学校の進学情報

進学先について

お子さんと保護者が希望すれば、推薦で系列の日本女子大学附属中学校に進学できます。ほとんどの児童がそのまま内部進学しますが、毎年数名外部受験する児童がいるようです。

中学校から高校にかけても、そのまま日本女子大学附属高等学校に進学する児童が95%を占めます。高校から大学にかけては、卒業生の約80%が日本女子大学に進学するようです。

以下が日本女子大学附属高等学校の2022年度進学実績です。

国公立大学私立大学
お茶の水女子大学1名慶應義塾大学19名
東京外国語大学1名早稲田大学14名
北海道大学1名上智大学21名
横浜国立大学1名明治大学12名
東京都立大学1名青山学院大学12名

私立の難関大学に進学する生徒が多いことが特徴的です。

日本女子大学附属豊明小学校の学費

初年度にかかる学費は1,291,600円で、内訳は以下の通りです。

  • 受検料 25,000円
  • 入学金 250,000円
  • 豊明会入会金 5,000円
  • 授業料 440,000円
  • 施設拡充費 480,000円
  • 給食費(初年度) 79,600円(2年次以降 77,500円)
  • 豊明会会費 12,000円


日本女子大学附属豊明小学校の入試を徹底対策!

ここからは、日本女子大学附属豊明小学校の入試情報について解説していきます。

実際に過去問題集を確認しての気づきや要点をまとめていますので、日本女子大学附属豊明小学校の入試を検討している方はぜひご覧ください。

また、日本女子大学附属豊明小学校の入試科目の概要は、入試要項で確認できます。

公式サイトにてチェックしてみてください。

日本女子大学附属豊明小学校児童募集要項

日本女子大学附属豊明小学校の入試情報

入試日程

日本女子大学附属豊明小学校の入試は、例年10月下旬〜11月上旬にかけて行われます。

2024年度入学試験の日程は以下の通りです。

出願期間インターネット申し込み期間
2023年9月11日(月)9:00 ~ 10月5日(木)17:00

◆出願書類提出期間
2023年10月1日(日)~10月5日(木)必着
入学選考◆面接(保護者同伴)
2023年10月21日(土)
または10月22日(日)

◆考査
2023年11月1日(水)
合格発表2023年11月3日(金)13:00 ~ 15:30
入学手続2023年11月4日(土)10:00 ~ 

定員・倍率

日本女子大学附属豊明小学校の定員は80名で、倍率は例年約6倍となっています。

2023年度入学試験の結果は以下の通りです。

合格者志願者数倍率
約54名約300名約6.0倍

入試の概要について

日本女子大学附属豊明小学校の入試は、テスト面接(保護者同伴)の2つに分けて行われます。

テスト

テストはペーパーテスト集団テストの2種類です。

以下2つについて解説していきます。

ペーパーテスト

2022年度入試では以下のような内容で出題されました。

①同数発見

「左の部屋にあるものと同じ数のものが入っている部屋を探し、丸をつける」

数の領域からはほぼ毎年出題があります。例年、素早く正確に数えることが求められる作業問題が出題されています。

特に同数発見は、数自体が多いわけではないのですが、正解が複数ある場合があります。数を正確に数えられるかだけでなく、注意力も鍛えておきましょう。

②折り紙の線対称 

「折り紙を見本のように折って、白いところを切って広げると、どんな形ができるか」

折り紙の線対称は2018年度以来の出題でした。豊明小学校では何度か出題されているので、対策は必須です。2つ折りの問題が出題されることがほとんどですが、三角の4つ折りが出題されることもあります。

本物の折り紙で切り紙遊びをしておくとよいでしょう。

③図形系列

「左の図形の規則性を見て、当てはまる図形を選ぶ問題」

図形の変化を見て、その変化の法則にしたがって、当てはまる形を選ぶ問題です。

お子さんには少し難しい問題だったかもしれません。お子さん自身が普段の生活の中での小さな変化に気づき、興味をもつことが対策として有効です。

④話の内容理解

「話の内容を聞いて、問題に答える問題」

豊明小学校では、話の内容理解が毎年のように出題されています。

一般的な小学校では、絵を見ずにお話を聞く形式が多いですが、豊明小学校では一場面の絵を見ながらお話を聞きます。そのため、お話のイメージはしやすいはずです。

一方で、問題は絵に直接的に関わるものではなく、絵に隠されたヒントから推測しなければいけないものが多いです。そのため、絵があるからといって簡単な問題というわけではないことに注意が必要です。

集団テスト

2022年度は以下の5つが出題されました。

①手先の巧緻性

「手本と同じになるように、鉛筆で絵を完成させる問題」

運筆の問題は毎年出題されています。豊明小学校では、「色塗り」「点線をなぞる」「描き足す」といった3つの課題がかされます。

この課題では巧緻性だけでなく、集中力も判断基準のようです。普段から絵を描くなど、対策を怠らないようにしましょう。

②指示制作(リボンづくり)

「2色の折り紙を手本通りに折る→折った折り紙を指示された場所に置き、真ん中に黄色のシールを貼る」

さほど難しくない問題であり、ほとんどのお子さんが手本と同じように完成させられたようです。そのため、出題の意図は、制作を完成させることではなく完成させるまでの過程にあったのではないかと考えられます。

指示を聞いて適切な材料を選び、指示通りに制作できているか、作業のスムーズさが見られていると思われます。

③自由画

「1年生体験という設定で、机に座ってお絵描きをする。水色のクーピーペンで好きな絵を一つ描く」

2022年度は、小さな紙に短時間で自由に絵を描く問題が出題されたようです。特に集中力や丁寧さが見られているようです。集中力、丁寧に物事を進めることを普段から意識しておきましょう。

④指示行動

2022年度入試では風呂敷を使ったさまざまな課題が出題されました。

首に巻いてスカーフに見立てたり、お弁当に入っているものを布で表現したりと、お子さんが創意工夫する様子や取り組む意欲が見られています。

また、指示をしっかり聞くことができるか、指示を聞く姿勢が身についているかなど、日常生活の作法として練習しておきましょう。

⑤釣り遊び

「海の生き物が置かれている台紙、海の様子が描いてある台紙、ひもの先に磁石がついた釣り竿、花紙、片付け用の箱が用意されており、指示にしたがって釣り遊びをする」

④⑤はともに行動観察で、重視されていることがわかります。指示にしたがって魚を釣ったり、片付けをしたりと、一連の活動の中で他のお子さんとの関わり方が細かく見られていたようです。

さらに、それだけではなく約束を聞く姿勢や約束を聞いた上での判断力も重視されたようです。これらの姿勢や判断力は他のテストでも重要視されます。日頃から対策を怠らないようにしましょう。

面接

面接はお子さんと保護者の三者で行われます。

お子さん、父親、母親に対する質問はそれぞれ異なります。

以下が2022年度入試で実際に問われた質問です。

<お子さんに向けて>
・お名前を教えてください
・朝ご飯で好きな食べ物は何ですか→それはお母様が作りますか
・どんなお手伝いをしますか→そのお手伝いをする時に気をつけることはありますか
・料理をしたことはありますか

<父親に向けて>
・三綱領を踏まえて、志望動機を教えてください
・公開行事の印象を教えてください
・女子の一貫校についてどのように思われますか
・本校に期待することは何ですか
・休日と平日にどのようにお子様と過ごしていますか

<母親に向けて>
・本校に期待していることは何ですか
・オープンスクールに参加してどのような印象を持ちましたか
・大学時代に学んだことがどのように仕事に生きていますか
・子どもを見守るということをどのようにお考えですか
・お子様のお友達関係で親として気をつけていることはありますか

以上が実際の質問例です。難しい質問はありませんが、学校のホームページを事前に見ておくなど、対策は必要です。また、ほとんどの質問が発展して聞かれるそうなのでその点にも注意しましょう。

また、お子さんの待つ時間が非常に長いので、行儀には気を付けておきたいです。

まとめ

日本女子大学附属豊明小学校は創立から約120年という非常に歴史の深い学校です。

三綱領と呼ばれる教育方針を創立以来大切にしながら教育をおこなっています。

カリキュラムとしては、「実物教育・日記指導・奉仕部活動」という3つの活動が特徴的です。

小学校卒業後は、系列の中学校に内部進学する児童がほとんどです。その後も中・高・大と多くの児童が内部進学していきます。

また、入試についても解説しました。

ペーパーテスト、集団テスト、面接の3種類が課されます。

面接は三者面接です。難しい質問はされないですが、学校のHPを見て対策を練っておきましょう。

日本女子大学附属豊明小学校の受験を考えている方はぜひ参考にしてください。

家庭内での対策に不安がある方は、合格実績のある私立小学校専門塾などで対策していきましょう。

幼児教育のTAMでは、苦手に合わせて1単元から対策できる学習教材を販売しております。
ぜひご家庭での対策にご利用ください。

この記事を書いた人

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たむろぐ編集部

成基の幼児教育TAMは、京都・大阪北摂を中心に、小学校受験対策を指導する幼児教室です。

30年以上に渡り、難関有名小学校の合格者数において、トップクラスの実績を輩出しています。

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