四天王寺小学校はどんな学校?学校生活から入試情報まで徹底解説!

四天王寺小学校は、大阪府藤井寺市にある男女共学の小学校です。2022年に創立100周年を迎えました。非常に長い歴史・伝統のある学校です。

小学校卒業後は系列の中学校に進学する生徒もいますが、外部の難関中学校に進学する生徒も多いです。これは四天王寺小学校が良質な授業を展開していることの現れでしょう。

探求学習や英語教育に力を入れているだけでなく、中学受験指導において大手塾と連携をとっており、進学のサポートも手厚いです。

当記事では、そんな四天王寺小学校の学校生活から入試対策まで、私立小学校入試に実績のあるTAMが解説していきます。

四天王寺小学校の基本情報

■住所

〒583-0026
大阪府藤井寺市春日丘3丁目1番78号

TEL:072-937-4811
FAX:072-937-4813

公式サイト:四天王寺小学校

交通情報

<徒歩での所要時間>

  • 藤井寺駅南出口より徒歩約3分

<車での所要時間>

  • 堺東駅から約30分
  • 金剛駅から約35分
  • 布施駅から約35分
  • 和泉中央駅から約40分
  • 王寺駅から約35分

基本情報

経営学校法人四天王寺学園
共学・男女別共学
生徒数1学年40名
制服あり
給食あり

制服

【出典】四天王寺小学校

6月〜9月は夏服を、10月〜5月は冬服を着用します。女子は1年中スカート、男子は1年中ハーフ丈のズボンです。

夏服は白を基調とした制服で、涼しげな印象を受けます。冬服は黒を基調としており、重厚な印象です。

教育理念・教育方針

(インフォグラフィック)

四天王寺小学校では、仏教の教えに根ざし、「こころの育ち」を重要視した教育が実施されています。聖徳太子の和の精神を大切にしているそうです。

「こころの教育」として生徒たちは、合掌・礼拝・瞑想などに取り組みます。生徒たちが「こころ」をつなげることで、信じるこころが芽生え、さらには自主性が生まれると考えています。

四天王寺小学校で大切にされているのが、「人を信じ、だれかのために、なにかのために、知恵を出し合い、力を合わせて、考え、動くこと」です。これを根幹にすえ、教員らは真摯に生徒たちと向き合います。

四天王寺小学校のカリキュラム

四天王寺小学校の特徴的なカリキュラムとして特徴的な3つを解説していきます。

探究学習

四天王寺小学校では「探究心」にあふれた学びのサイクルを通して、思考力や表現力、共同性といった力を伸ばします。

学び方のサイクルは「たいしメソッド」と呼ばれており、以下のサイクルで探求学習が進められるようです。

  • ①課題発見:疑問に思うことや課題を発見する
  • ②調査・分析・思考:自分たちが納得するまで解決策を探る
  • ③発表・表現:解決策を他の生徒に納得してもらえるよう工夫して伝える
  • ④振り返り:他の人の反応や意見を聞き、新たな課題を発見する

「たいしメソッド」を大切にしながら、6年次には探究学習の集大成として卒業論文を作成します。作成した卒業論文は図書館に保管されます。生徒の頑張りが記録として残るのは非常に嬉しいことですね。

英語教育

四天王寺小学校では、体験することに重きを置いた英語教育が実施されています。

通常授業は外国語教員と専門教員によるオールイングリッシュの授業が展開されるようです。授業内でもさまざまな体験が用意されており、生徒たちは、体験内容やそこから得た課題に向き合います。

通常授業だけでなく、朝には15分を使い、イングリッシュモジュールと呼ばれる活動が行われます。学年に応じて課題が変わり、リーディングやライティング、フォニックス等に取り組むようです。英語に触れる機会が多く、将来の英語学習にも役立つこと間違いなしです。

日頃学んでいる英語を活かす場が、4年次に実施される「ハワイ研修」。

現地小学校との交流や大学生、ハワイの人々との交流を通じて、英語力にさらなる磨きをかけます。海外での経験は大きな思い出になること間違いなしです。

塾との連携

5・6年生になると、生徒たちはいよいよ中学受験です。

学校の教員も手厚い指導を行いますが、より深い学習に取り組むため大手進学塾「日能研」との連携をはかっています。

学校の授業に加え、学年ごとに厳選・再編した四天王寺小学校オリジナルの「日能研学習プログラム」で中学受験に備えます。

進路指導においても、日能研による最新の受験情報が提供されるようです。生徒一人ひとりに合わせたきめ細かい指導が実施され、生徒たちは安心して受験に臨めるでしょう。

四天王寺小学校の学校生活

四天王寺小学校の年間行事

  • 4月 入学式 仏誕会
  • 5月 校外学習
  • 6月 運動会 ガレリアコンサート 宿泊学習
  • 7月 七夕集会 サマースクール
  • 8月 夏休み 海外研修(4~6年)
  • 9月 音楽発表会
  • 10月 校外学習
  • 11月 たいし子どもまつり
  • 12月 成道会
  • 1月 百人一首大会
  • 2月 涅槃会 親子スポーツ交流会
  • 3月 卒業生を送る会 卒業式

四天王寺小学校では、毎月のように行事が開催されており、お子さんたちも行事やイベントに取り組むことで、目標へ向かって頑張る力などを身に付けることができそうです。

宿泊学習

四天王寺小学校の行事の中でも、宿泊学習はとくに特徴的で、すべての児童が学年ごとに分かれて宿泊します。

<1年生>

1年生は学校で1泊。サイエンス学習やプールに入るなど、友人と交流します。

この宿泊学習を通して一気に仲が深まること間違いなしです。

<2年生>

2年生になると京都で1泊します。嵐山を散策したり、天龍寺や水族館を見学。

さまざまな体験ができ、充実した宿泊学習になるでしょう。

<3年生>

和歌山で2泊。歴史ある高野山で座禅体験やフルーツ狩り、醤油づくりを体験します。

非日常空間での体験を通じて自然、文化への学びを深めます。

<4年生>

ハワイで4泊の宿泊学習を実施するようです。現地の児童や学生とコミュニケーションをとり、英語力を磨きます。

<5年生>

5年生は滋賀・京都で2泊3日の宿泊学習を行います。延暦寺での修行体験や琵琶湖での自然学習、京都での文化体験など、さまざまな体験が実施されるようです。

<6年生>

修学旅行として鳥羽・大阪方面に2泊。真珠出しや鰹節削りなど、普段できないことを体験します。6年間の思い出となることは間違いありません。

四天王寺小学校の進学情報

四天王寺小学校卒業後は、系列校に進学する生徒、外部の中学校に進学する生徒に分かれます。合格状況は以下の表の通りです。

<系列校>

四天王寺中学校7名
四天王寺東中学校15名

<外部の中学校>

大阪星光学院2名
西大和学園1名
清風南海9名
帝塚山3名
奈良学園3名
清風4名
大谷7名

表を見てもわかるように、多くの生徒が難関中学校に進学しています。四天王寺小学校が教育に力を入れていることの現れだといえるでしょう。

また、系列の四天王寺高校からの大学合格実績(2024年度)は以下の表の通りです。

国公立大学私立大学
京都大学11名早稲田大学12名
大阪大学17名慶應義塾大学10名
神戸大学13名同志社大学97名
北海道大学5名関西学院大学101名
大阪公立大学28名関西大学88名
奈良県立医科大学10名立命館大学94名

四天王寺高校が多くの難関大学合格者を輩出していることがわかります。質の高い授業が展開され、レベルの高い生徒たちが集まっているといえるでしょう。

四天王寺小学校の学費

初年度にかかる費用は約1,045,600円で、内訳は以下の通りです。

入学時の費用

  • 検定料 20,000円
  • 入学金 250,000円

入学後の費用(年額)

  • 授業料 636,000円
  • 教育充実費 120,000円
  • 後援会費 39,600円

※その他、制服、運動着、給食費などの費用がかかります。


四天王寺小学校の入試を徹底対策!

ここからは、四天王寺小学校の入試情報について解説していきます。

実際に過去問題集を確認しての気づきや要点をまとめていますので、四天王寺小学校の受験を検討している方はぜひご覧ください。

また、四天王寺小学校の入試の概要は、公式サイトにてチェックしてみてください。

四天王寺小学校 入試概要

四天王寺小学校の入試情報

入試日程

四天王寺小学校の入試は「A日程・B日程・C日程」の3つに分かれています。例年、A日程・B日程・C日程はそれぞれ、9月上旬・11月中旬・1月下旬に実施されます。

四天王寺小学校の2025年度入試の日程に関する詳細は以下の通りです。

出願期間A日程:2023年8月19日(月)~ 8月27日(火)B日程:2023年10月21日(月)~ 11月7日(木)C日程:2024年1月13日(月)~ 1月23日(木)
面接A日程:8月29日(木)~ 9月4日(水)B日程:11月9日(土)C日程:1月25日(月)
適性検査A日程:9月7日(土)B日程:11月9日(土)C日程:1月25日(土)
合否通知A日程:9月9日(月)B日程:11月11日(月)C日程:1月25日(土)

定員・倍率

四天王寺小学校の定員は男女合わせて約90名です。2022年度~2024年度の倍率の推移(A日程)は以下のようになっています。

<男子>

受験者合格者倍率
2024年度24名18名1.33
2023年度16名14名1.14
2022年度14名13名1.08

<女子>

受験者合格者倍率
2024年度41名39名1.05
2023年度26名25名1.04
2022年度30名30名1.00

直近3年間の倍率は1.00〜1.33倍です。他の私立小学校と比較すると、決して倍率が高いわけではありませんが、入試対策は必要です。

ここからは入試概要・入試対策について詳しく紹介していきます。ぜひご覧ください。

入試の概要について

四天王寺小学校の入学試験では、「一般入試」と「対話型入試」の2つが採用されています。A・B・Cすべての日程でそれら2つの日程を実施しています。

考査内容は以下の通りです。

  • 一般入試:ペーパーテスト・行動観察・制作・面接
  • 対話型入試:個別テスト・行動観察・制作・面接

一般入試、対話型入試ともに4つの考査が課されます。

ここからはこれらの入試の詳しい内容を見ていきます。

ペーパーテスト

ペーパーテストは一般入試のみで課される課題です。2024年度、ペーパーテストでは「数量」「言語」「図形映像」「生活常識」の4つの分野が出題されました。

数量

2024年度は計算問題が出題されました。実際に出題された問題がこちらです。

イヌさんはドングリを5つ、ウサギさんはドングリを3つ拾いました。イヌさんとウサギさんの拾ったドングリを合わせるといくつになりますか。

足し算を理解していれば簡単に解答できる問題です。足し算、引き算はできるように対策しておきましょう。

言語

言語の問題としては「お話の記憶」が頻出です。四天王寺小学校のお話の記憶は少し細かいところまで問われるため、聞く力が非常に重要になります。

お話の情景を思い浮かべながら聞くことで、問題に取り組みやすくなります。普段からお子さんに対して読み聞かせをしておきましょう。

図形映像

図形映像とは図形の見え方を考えたり、位置を推理する問題です。図形に慣れていないお子さんにとっては非常に難易度の高い問題です。

2024年度にはこのような問題が出題されました。いろいろな大きさの切り株が、ウサギさんの前にまっすぐに並んでいます。ウサギさんから見ると、並んでいる切り株はどんな形に見えますか。

図形の見え方を考える問題で、お子さんにとっては難しい問題です。普段からおもちゃなどを使い、見え方を推測させるトレーニングが有効です。

一度理解してしまえば得点源になる分野でもあります。この分野を重点的に対策してもよいかもしれません。

生活常識

いわゆる常識問題です。普段の生活の中で知識をたくわえることが重要です。2024年度にはこちらの問題が出題されました。

スイカを持ってトンネルを通ると、七夕をしていました。上の部屋と同じ約束で変わっているものを下から選びなさい。

この問題を解くには、スイカはどの季節の食べ物か、七夕はいつの行事か、という知識が必要です。これらの知識は参考書で覚えるのは難しく、普段の生活の中で覚えていく必要があります。

行事を大切にしたり、動植物に触れる機会を増やしたりと、生活の中で知識をたくわえていきましょう。

個別テスト

個別テストは対話型入試において課される課題です。

2024年度は「口頭試問」「数量」「言語」「図形映像」「生活常識」の5つが出題されました。口頭試問以外はペーパーテストと同じ内容が出題されたようです。

ここでは、口頭試問に絞って解説していきます。

口頭試問

口頭試問は個別テストのみで課される課題です。2024年度は口頭試問としてお話の記憶が出題されました。お話を聞き、質問に対して口頭で答える課題です。

そのため、対策自体はお話の記憶と変わりませんが、話の聞き方、質問に対する答え方が非常に重要になります。よい姿勢で話を聞き、質問に対してはきはきと答えることを意識しましょう。

行動観察

一般入試・対話型入試の両方で課される課題です。受験生がグループに分かれ、集団行動をするようです。

2024年度は「お手玉カゴ入れゲーム・広場作り」の2つの課題が出題されました。

<お手玉カゴ入れゲーム>

  • 3人グループに分かれる
  • カゴにお手玉を入れると点数を獲得できるが、カゴの場所によって点数が異なる
  • 順番や投げる回数を相談し、投げる

<広場作り>

  • 2グループに分かれる
  • 半数は広場の絵を見て、広場にあるもの、その位置を覚える
  • 残りの半数は情報を聞き、それらを正しく配置する

行動観察では課題への取り組み方、指示を聞き正しく行動できるかどうかが見られます。

他のお子さんと協力できているか、きちんと会話ができているか、姿勢よく指示を聞けているかなどが重点的に評価されます。

お子さんの性格や普段の姿勢があらわれる試験です。普段の生活から、姿勢や話の聞き方はとくに意識しておきましょう。

制作

制作も一般入試、対話型入試の両方で課されます。2024年度は塗る、ちぎる、切るなどの作業を行い、お手本と同じものを作る課題が出題されました。

制作を通して見られるのは手先の巧緻性です。お子さんにとっては「切る」作業は非常に難しく、はさみの使い方に慣れておく必要があります。

試験ではどの大きさのはさみが渡されるかわかりません。いろいろな大きさのはさみを使う練習をしておきましょう。

面接

面接は親子面接(お子さんと両親)の形式で実施されます。質問の他に「親子課題」も行われます。

2024年度に問われた質問は以下の通りです。

<保護者に対して>

  • 志望理由
  • 宗教教育への理解
  • 仕事について
  • どのようなお子さんか
  • お子さんの長所、短所
  • 将来どのように育ってほしいか
  • 子どもの1日のスケジュール

<お子さんに対して>

  • 名前、生年月日
  • 幼稚園や保育園について
  • 入学したら頑張りたいこととその理由
  • 好きな食べ物、苦手な食べ物
  • 家での過ごし方

保護者に対しては、学校・お子さんに関することがよく聞かれます。とくに学校に関しては、事前に調べておかないと答えられない質問も多いです。学校のホームページをよく見て、対策しておきましょう。

お子さんに対しては、お子さん自身のことが問われます。お子さんについては、内容よりも話し方、聞き方が評価される傾向があります。はきはきと話すこと、相手の話をきちんと聞くことを普段から意識しておきましょう。

また、親子課題として「動物ものまねゲーム」が出題されました。これは、親子のうち1人が動物のまねをして、2人が何のまねをしているか答える問題です。親子のコミュニケーションを大切にしながら親子課題に取り組むようにしましょう。

まとめ

四天王寺小学校は創立から100年以上の歴史ある学校です。

小学校を卒業した生徒は系列の中学校だけでなく、外部の難関中学校にも進学していきます。中学受験指導として大手塾と連携をとっており、受験対策に力を入れています。

カリキュラムの中でも特徴的なのが、探求学習と英語教育です。探求学習では独自のサイクルを用いて学習に取り組みます。英語学習の一貫としてハワイ研修が採用されており、お子さんの思い出に残ることでしょう。

また、入試情報についても解説しました。倍率はそれほど高くありませんが、対策は必須です。

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この記事を書いた人

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たむろぐ編集部

成基の幼児教育TAMは、京都・大阪北摂を中心に、小学校受験対策を指導する幼児教室です。

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